嵐山

野宮神社

『源氏物語』ゆかりの、神聖な嵯峨野の古社

かつて、天皇の代理で伊勢神宮に仕える斎王が身を清めたことで知られる神社で、『源氏物語』賢木の巻にも登場する。参拝者を迎える黒木鳥居は、皮を残したクヌギの木を使ったもので、日本最古の鳥居の様式。祭神の野宮大黒天（天照皇大神、あまてらすおおみかみ）が良縁の神様として信仰されることから、京都屈指の縁結びスポットとして人気があり、ご利益を求めて訪れる人が絶えない。撫でると願いが叶うとされる「亀石」も試してみたい。

写真は本殿。竹林に囲まれた静寂な本殿の北側一面に広がる、じゅうたん苔と呼ばれる美しい苔庭も必見。秋には苔の緑と紅葉のコントラストがすてき。

亀石（かめいし）
野宮大黒天の横にある神石は、亀の形をしていることから亀石とも呼ばれる。願いを込めてやさしく撫でると1年以内に願いが叶うのだとか。
黒木鳥居（くろきとりい）
天皇陛下の即位式「大嘗祭」でも建てられる黒木鳥居と小柴垣で囲まれている。歴史を感じる檜皮の鳥居は、邪気を防ぐともいわれる。
恋の絵馬 1,200円
恋愛成就などの良縁祈願を願う絵馬。葵の葉の形で一枚ずつ手作りされている。葵の葉がハート形に見えることからかわいらしいと話題に。
雅御守 1,500円
『源氏物語』をイメージした開運招福のお守りは、平安ロマンが感じられる鮮やかな色合いでお土産にも人気。裏面には男性貴族が描かれている。
【年中行事】
●5月21日・28日「嵯峨祭神幸祭・還幸祭」
野宮神社・愛宕神社の両神社で行われる祭り。松尾芭蕉も見物したとされる。

●6月30日「夏越大祓」
半年間の罪穢れを清め、夏を元気に過ごせるよう祈願する。