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Special Interview 恵 俊彰

鹿児島出身インタビュー Vol.12

TBS「ひるおび」でお昼の顔としても活躍される鹿児島出身の恵俊彰さん。長年にわたり第一線で活躍を続けています。 地元への思いも深く、鹿児島市ふるさと大使、薩摩大使も務める恵さんに、鹿児島の好きなところ、魅力について話を聞きました。


学生時代までを過ごした鹿児島の思い出から振り返っていただきましょうか?

まず思い出すのは、桜島フェリーで食べたうどんですね。小、中、高校と鹿児島市内の学校に通い、この前も同窓会があって鹿児島に戻ったときの出来事なのですが、桜島から通っていた友人に「フェリーに乗ってうどん食べに行こう」って誘われたんです。
片道15分ほどの短い船旅、潮の香りを感じながら、遠ざかる鹿児島市街とどんどん近づいてくる桜島を眺めて、船内で熱々のうどんをすする。そのおいしさと、時間がすごく特別に感じました。
そのあと垂水の手前くらいまで車でいきました。途中、火山灰や噴石を防ぐシェルターがいくつもあって、ああここは変わらないなぁと。子どもの頃、家の周りに灰が積もって、それを「灰袋」に詰めて出す習慣がありました。久しぶりにあの灰の匂いを感じて、一気に当時の記憶が蘇りましたよ。

鹿児島といえば桜島。桜島って恵さんにとっても特別なものですか?

そうですね。鹿児島に暮らしていた頃は当たり前だったけど、桜島ってただの山じゃない。「生きてる存在」なんです。鼓動があるというか、呼吸しているというか。地元の人たちはそれを感じながら日々を過ごしているんだと思います。

帰省したときに立ち寄る定番の場所などはありますか?

仙巌園ですね。子どもの頃は「磯公園」って呼んでました。大人になってから訪れると、島津家の歴史や明治維新の面影があちこちに残っていて、鹿児島出身の私としても誇らしくなる場所です。
それから水族館。子どもたちを連れて行った回数は数知れず。ジンベエザメもいるし、市街地のそばでアクセスもいいし、これだけのスケールを誇る水族館は素晴らしいですよ。
それから、鹿児島市内の銭湯の多くが実は温泉なのは有名ですが、僕が子供のころ学校帰りによく汗を流したのが鹿児島大学の通り沿いにある「みずほ温泉」。市内に当たり前に温泉があるって、なかなか他県にはない贅沢だと思います。

温泉といえば、桜島が見えるあのホテルも有名ですよね。

はい、「城山ホテル」の温泉!あそこから見る桜島は格別です。天文館で遅くまで飲んで、ホテルに泊まって、朝風呂に入りながら朝日を浴びた桜島を眺める。桜島と目が合うっていうんですかね。市内が一望できて、右から左まで桜島!そのサイズ感も最高です。湯船に浸かりながら、桜島と“対話”するような感覚。父が亡くなってからは、桜島に「帰ってきたよ」と報告することもあります。
朝食のバイキングも素晴らしくて、鶏飯、ラーメン、さつま揚げ、豚骨…朝からこんなに贅沢していいのかってくらい種類が豊富なんです。

鹿児島グルメで今でも恋しくなるものは?

「一保」の唐揚げは間違いないです。焼き鳥もおいしいんですが、唐揚げが絶品。あとは「こむらさき」のラーメン。細麺でちょっと甘みのある独特のスープ。子どもの頃、「今日はご褒美だ」っていう日に連れて行ってもらってました。
そしてやっぱり、「さつま揚げ」。僕にとっては“スイーツ”みたいな存在ですね。東京で食べるさつま揚げとはやっぱり違う。鹿児島で、ちゃんと地元で作ったやつは甘味と弾力があって格別。焼酎と一緒に味わうと最高のペアリングです。

焼酎もやはりお好きなんですね。

もちろんです。最近は炭酸割りが好きですね。東京でも芋焼酎はたくさんあるけど、鹿児島で飲む方がやっぱり格別なんです。空気も味のうちというか。

改めて恵さんにお伺いします。ずばり県外から見た鹿児島の魅力って何だと思いますか?

まずは自然。海と山。錦江湾の透明度、桜島の迫力、霧島の荘厳さ。どれをとっても圧倒されます。最近、甑島や佐多岬の写真を友人から送ってもらったんですが、写真をみただけで懐かしいって感情があふれるほどの美しさでした。
それと人の温かさ。気さくで、情に厚くて、気が利く。今これ食べたいな〜って思ってたら、すっと出てくるような、そんな人が多い。自分が鹿児島で育って、人を労われる感覚を自然に身につけてきたんだなと、東京に住んでから実感しました。
なので鹿児島ってどうですか?って質問に一言で答えるなら「わっぜよか」っていう感じですよね(笑)


※編集部注
「わっぜ」…とても、すごく、非常に、を意味する鹿児島弁。
「わっぜよか」を標準語訳すると、「とても素晴らしい、超最高」。

Special Interview 恵 俊彰